今回は、兵庫県淡路市の淡路ワールドパークONOKORO内にある「兼高かおる旅の資料館」へ
(取材日2020年1月 残念ながら同年2月28日をもって閉館となってしまいました)
兼高かおるさん、神戸市出身のジャーナリストで、一般女性初の南極点到達や1958年には「世界早回り」の新記録を樹立するなど、時代の先端をいく女性ツーリストでもありました。よく知られているのはTV番組「兼高かおる世界の旅」(TBS)ではないでしょうか。観光地ではなく、現地の文化や風俗習慣を兼高さんの視点で紹介し、約30年続く長寿番組でした。日曜の朝からかなり濃い内容だったのを記憶しています。
エントランス前にはパンナム航空の模型が!
展示品や陳列方法は、兼高かおるさんご本人が全て指示をしたそうなのですが、、、
個人的に一番驚いたのがこの写真パネルの展示。
PCやスマートフォンにある、
アルバム内の写真が画面を動くスクリーンセイバーの設定みたいな、
まさにそんなイメージです。
資料館の開館は1985年。
当時すでに兼高さんの頭の中に、
スクリーンセイバーのような映像が出来上がっていたと思うと、
かなりの驚きでした。
その他の展示も部分的には系統だてて、
ある所では羅列的で、
高所や羅列など今では中々むずかしい展示方法もありましたが、
どこか懐かしい空間でした。
これは葡萄を踏んでジュースを作るスペインの靴。
スワジランド(現エスワティニ王国)のふんどし。
ちなみに猿の皮でできているそうです。
こちらは象シリーズ。
チェス盤やバッグはともかく、
ほぼ象の脚そのままのテーブル!
そして個人的に一番気になった作品。
デンマークの古代バイキングの武器。(レプリカです)
マンガやアニメで子供の頃から拝見していましたが、
本当に武器としてあった事が一番の驚きです。
想像上の武器だと思っていました(笑)
館内では「兼高かおる世界の旅」の総集が流れていたりするのですが、
聞き手である芥川隆行さんとの掛け合いが絶妙です。
芥川さんの意見を尽く否定する兼高さん(笑)
そのおかげで、より話に信憑性が出るのかもしれません。
また他のコーナーでは、過去の新聞記事なども展示してありました。
1950年代の海外旅行が、いかに難しく、
またどれだけ大らかだったか、
兼高さんの生きた言葉で語られていて本当に面白かったです。
今回伺った「兼高かおる旅の資料館」は、
残念ながら2020年2月28日をもって35年の歴史に幕を下ろしました。
閉館後、コレクションがどのようになるのか分かりませんが、
再び私たちに驚きと感動を与えてくれる日を待ちたいと思います。
兼高かおる旅の資料館(2020年2月28日閉館)
兵庫県淡路市塩田新島8番5号 淡路ワールドパークONOKORO