ART EXPLORATION

館長藤田のアート探訪_03

常石造船

 

今回、広島県福山市にある「常石造船」へ行ってきました。
この常石造船は、海外にも造船所を持っている日本有数の造船工場です。
工場の中に加え、特別に進水式も見せていただくことができました。

 

毎日届く鉄板は約500トン。これはN700系12両分にあたります。
鉄板は工場内で曲げ加工、溶接を経て、船として組み立てられていきます。

 

鉄板を必要な大きさに切断する工程。
原則として人が作業をしています。

 

常石造船では、最近一部の工程に機械が導入されました。
コンピューター制御によって自動で溶接を行います。

が、最終チェックや細部に関しては人が行います。
機械ではできない「ものづくり」ですね。

 

そうして出来た小さな部品を一つづつ組み上げ、最終的には全長数十メートルの船が出来上がるのです。
写真は制作中の船首部分。

 

進水式を控えた船。
たくさんの支柱によって支えられていますが、式の直前には支柱が外され、レールのストッパーのみで支えます。

 

そして進水式。
迫力もさる事ながら、進水式の前には命名式があって、これから長い期間使われる名前が命名されます。
この命名式の直前、工場の方達による最終チェックでは、製造番号で呼ばれています。
携わった方達の「ものづくり」への熱い想いや愛が感じられ、進水する際には涙が出そうになりました。

 

実は、進水式には近所の方や小学生も招待されていて、最後には餅まきが行われました。
子供の時から身近に「ものづくり」の現場があって、しかもオープンにされていることは、地元や産業に対して誇りを持てる素晴らしいきっかけではないかと感じました。

 

常石造船株式会社
広島県福山市沼隈町常石1083番地
http://www.tsuneishi.co.jp

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